映画『ロスト・イン・パリ』

先日、カフェでコーヒーを飲んでる時、隣の席に小学校低学年ぐらいの女の子とお母さんが座っていました。お母さんはコーヒーを、女の子は子供にしたらちょっと大きめの椅子にちょこんと座って可愛くドーナツを食べていました。お母さんが女の子に「夏休みの宿題は終わったの?」「もうすぐ学校始まるね」などと話しかけ、それに対して笑顔で元気に答える女の子。その光景は母娘にしたら日常なのだろうけど、私から見るととても微笑ましくて、なんて平和なんだと温かい気持ちになりました。

「素敵な母娘だなぁ」と思いながら私もコーヒーを飲んでると、その女の子が「ママ、ベルギー楽しかったね!綺麗なお家いっぱいだったね!」とお母さんに目をキラキラさせて言いました。お母さんは「素敵だったねぇ!」と笑顔で返答。私は「夏休みに行ったのかな?子供の頃に海外に連れてってもらって良かったねぇ」と心の中で思っていたら女の子が「冬休みに行ったオーストラリアも楽しかったけどベルギーは本当に綺麗だった!」と。さらに女の子は「ヨーロッパまた行きたい!ロンドンもパリも綺麗だったから来年もまた行きたい!」と言い、お母さんは「そうね。じゃあパパやお爺ちゃんたちと来年どこ行くか相談しようね」と言い店を後にしました。

「金持ちかよ…セレブかよ…」どうしたことでしょう…あんなに微笑ましく温かい気持ちになっていた私の心は母娘の会話を聞いているうちに荒んでしまったみたいです。子供の頃に海外旅行なんて行ったことない。てゆーか、ヨーロッパ行ったことないんですよ、私。なんて言いますか、所謂これが“妬み、嫉み、僻み”なんでしょうね。きっとこの女の子が「来年もまた草津温泉に行きたいな」とかだったら最後まで温かい気持ちでいれたことでしょう(草津に失礼)。そんなどうしようもない荒んだ心を持つ自分が嫌になりました。

あぁ…ヨーロッパ行きたい。そんな思いを更に強く抱かされた映画『ロスト・イン・パリ』を渋谷ユーロスペースで観てきました。
【作品詳細】
「アイスバーグ!」「ルンバ!」で知られるベルギーの道化師夫婦ドミニク・アベルとフィオナ・ゴードンの製作・監督・脚本・主演による、夏のパリを舞台にしたコメディ映画。雪深いカナダの小さな村で味気ない毎日を送っている図書館司書のフィオナのもとに、パリに住むおばのマーサから手紙が届いた。フィオナに助けを求めるマーサのために、臆病者のフィオナは勇気をふり絞ってパリへと旅に出る。しかし、アパートにマーサの姿はなく、セーヌ川に落ちたフィオナは所持品を全部なくしてしまうという大ピンチに。さらに謎の男ドムにもしつこくつきまとわれる始末。フィオナの前途多難なマーサ探しの冒険の旅がスタートする。フィオナ役をゴードン、ドム役をアベルがそれぞれ演じ、2017年1月に89歳で亡くなったフランスの名優エマニュエル・リバが、おばマーサ役でコメディエンヌぶりを披露している。
(本編/83分 原題/Paris pieds nus 2016年/フランス、ベルギー 配給:サンリス)


こんなにもレビューが意味を成さない映画ってあるかな??もちろん良い意味で。この映画はどんなに素晴らしいレビューや感想を読んでも本当の良さは伝わらないと思う。ただ、観れば絶対にわかる!!もうね…

最高です!!!!!

大人なのにダメで、どこか抜けてて、でも大人だからこそどこまでも自由。そんな最高なコミカルな世界をアベル&ゴードン夫妻が見事に表現している。

この映画に対して脚本がどうだのこうだのとゆうレビューも見かけたけど「アホか!」と言いたい。本作で描かれてる大人たちと同様に映画ってどこまでも自由なんだよ。自由だから面白いし、自由だから楽しい。こうゆう作品には映画の“技術的”な視点よりも“創造的”な視点の方が重要なんですよね。

道化師として活動するアベル&ゴードン夫妻が作ったものだからか、映画でありながらどこか演劇的でもある本作。日本で映画としてリメイクしても絶対に楽しいし、むしろ演劇として上演されても良いと思う。
こんなに自由で素敵で楽しい映画に細かいレビューとかは要らない。是非とも劇中で観て欲しい。観れば必ず大好きになる作品だと思います。

『後悔と反省の狭間で』

なんとなく思ったことを、ただなんとなく書いています。映画や舞台が好きなのでそのあたりの記事が多めになります。

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